2018年10月14日、東京のMeeeラボにて、「ストレングスファインダー×Points of You® ワークショップ」を開催させていただきました!
その様子とワークショップの裏話などをお伝えします。
Meeeラボ:自己理解をアタリマエにするコミュニテイ
Meeeラボはやぎぺー(@yagijimpei)こと八木仁平くんが運営するコミュニティ。
「自己理解をアタリマエにする」がコンセプトで、現在メンバー数は100名を超え、毎月1日に開始されるメンバー募集は数分で埋まってしまう人気のコミュニティ。
やぎぺーは、実は私が2月に受けたストレングスコーチになるための研修ASCの同期。研修中の休憩時間に少しだけPoints of You®を触ってもらっていて「面白い!!」と感じてくれたことがキッカケで、今回のワークショップに講師として呼んでいただきました。
開催までの間、やぎぺーと内容について何度も相談したのですが、
「どうしたらメンバーにとって価値のあるワークショップにできるか」
「どうしたら皆が喜んで、楽しんでくれるか」
という視点の話がずっとあって、やぎぺーのメンバーへの愛と細やかな配慮をひしひしと感じました。
ストレングスファインダー X Points of You®
ストレングスファインダーは言葉から入る左脳型のツール。
そしてPoints of You®は写真カードを使って視覚をはじめとする五感を使う右脳型のツール。
全く違うように見える2つですが、コーチングをベースとしているので本質のところに
「自分と対話する」
というコンセプトがあるところが、よく似ていると私は感じます。
今回のワークショップでは、資質を一旦横に置いて、まずPoints of You®のフォトカードを使って自分のこどもの頃や理想について語ってもらい、そこから資質がどのように表れているかを繋げてみるというワークを体験してもらいました。
参加者の方達をみていて「すごいな~」と感じたのは、元々「自己理解したい!」という思いで集まっているコミュニティなので、学びの場としての集中力がすごかったということ。
過去・現在・未来・プロセスと4つのステージでお話いただきましたが、ワークが進むにつれて会場全体の空気が一緒に呼吸しているような感じ。
写真について観察するところでは、一気に静寂が訪れる。
ペアで話し始めると勢いが爆発して、会場の気温が上がる。
「もっと話したかった!!」というご意見を、それはもうたくさんアンケートでいただいて
話す時間を増やしたかったと思う一方、Points of You®は普段使わない脳の部分を使っているので
少し余韻を持たせてデザインしたいという、私のジレンマもありました。
今回のワークショップの目的はいつもと違うアプローチで
「あなたの創造力を活性化する」。
アンケートでは
「いつもと違う気づきがあった」
「本質的な部分を見つめることが出来た」
という感想も多くて、少し違う視点から自分を眺めてみたことで、次のステップへのエネルギーになっていたらいいなあ、と願っています。
ワークショップの裏側① プロセスを信じる
ここからは少し、私がワークショップを通して感じたこと、気づいたことなどを書いてみます。
Points of You®の創始者のひとり、エフラットはこう言います。
「Trust the process(プロセスを信じなさい)」
ワークショップを開催していると、ファシリテーター側にこんな不安がよぎります。
「相手が写真から想像を拡げられなかったらどうしよう」
「相手が質問の意味を理解していなかったらどうしよう」
この不安に勝てないと、人はアドバイスをしたくなります。
相手が自分で道を切り開く前に、助け舟を出したくなるのです。
Points of You®を始めた頃の私のように。
Points of You®はコーチングをベースにして作られたツール。
至る所にコーチングの要素が散りばめられています。
写真カードに触れる人が、自分と向き合い気づきを得て成長していくプロセスを
Points of You®では「Journey(旅)」と呼んでいます。
写真から思考を拡散することが難しいという体験。
写真とテーマを繋げるのが難しいという体験。
自分ばかり話しすぎてしまったという体験。
私も話したいと言えなかったという体験。
これらは、旅をする上でとても大切な、大切な要素なのです。
ファシリテーターの役目は、相手の旅を阻害せず、応援すること。
旅のプロセスの途中なのだと、信じること。
とはいえ、参加者の頭の中にワークに対する疑問ばかりがあっても困ります。
今回50名を超える大人数のワークショップだったため、8名のMeeeラボメンバーにテーブルサポートに入っていただきました。
ワークショップ直前のミーティングで、メンバーから出た質問の多くは
「もし参加者が〇〇してしまったら、どうしたらいい?」
というもの。
「参加者を観察してください。話を全力で聴いてください。アドバイスは必要ありません。代わりに参加者の繋ぐ力を信じてください。」
とお伝えしました。
サポートメンバーは自分の担当卓の参加者をビックリするぐらいよく見てくれて、
疑問が生まれるとまずは確認しに来てくれました。
「写真とテーマを繋げられない人がいるんですが、放っておいていいのでしょうか?」
「はい、大丈夫です。皆を信じてください。」
「写真のことを話さずにテーマを話してしまっている人がいますが、私はどうしたらいいですか?」
「大丈夫です。皆を信じましょう。」
やり方がわからない、などはサポートするけれど、できるだけ見守る。
参加者を観察する。
皆の話を全力で聴いてみる。
「大丈夫かな?」を手放してみる。
「あ、意外と大丈夫だった」を体験してみる。
参加者のかたにはフォトカードを観察して五感を使ってもらい、
サポートメンバーには参加者を観察して五感をつかってもらう。
そして私自身もメンバーと会場を観察して五感を使ってました。
見ているものは違っても、実は皆同じことをやっていた。
ワークショップ後にサポートメンバーから感想を聞いたら、
皆それぞれに色んな気づきを得られたみたいでした。
ワークショップの裏側② ジグソーパズルがはまると
こう見えて緊張しい、の私。
特に初めての場所、初めてのコミュニティでのワークショップは言葉もカミカミで。
開始10分ぐらいで、カードの見方を説明するはずがスルー(笑)。
「あきさん、そこカードの説明は・・・。」
とやぎぺーにフォローしてもらって
「そうだった、カードの説明するんだった!」
とマイク越しに心の声出ちゃったら、なんだか良い意味で諦めがついたというか。
私の中にどこか「完璧にしなくちゃ、価値のあるものを提供しなきゃ」みたいな気持ちが
あったと思うのだけど、そもそも自分だけではワークショップを作れないことに気づいた。
そしたら、面白いことが起こりました。
その後のワークショップ中、足りないところをサポートメンバーがぜーんぶフォローしてくれたんです。
細やかな気配り、聴く力を使って、全力で参加者の話を聴いてくれたメンバー。
自分の卓だけじゃなくて、全体を見ながら良いタイミングで資料を配ったりしてくれたメンバー。
それぞれが、どうやって皆をサポートできるか自分なりに考えて精一杯動いてくれた。
「自分の才能を他者のために活かす」
これは自分の才能を開花させるステップで、自分への理解を深めたあと、資質を強みとして活かすために必要なこと。
ストレングスファインダーは「How to do」を知るためのツールで、
誰かの話を聴くこと、サポートをすることが得意な資質があるのではなく、
どんな資質を使ってもそれが出来る。
「自分の才能を活かしてサポートしてみよう」
とだけ伝えていたのですが、皆それぞれの強みを存分に活かしてくれていました。
ストレングスファインダーでは、お互いの強みの貸し借りをすることがとても大切だとされています。
自分の強いところを誰かに提供する。
自分の弱いところを誰かに助けてもらう。
人に頼る、ということは、相手の可能性の扉を開く鍵。
まるでジグソーパズルがぴったり合わさるように、
チームの一人ひとりの凹凸がはまると、そこには素晴らしい価値が生まれます。
今回のワークショップでは、私はサポートメンバーとその場を信じるだけで良かったです。
そして、皆が不安を感じるときには「大丈夫だよ」と安心してもらう存在でいるだけ。
「信じる」って、コーチングにおいて、一番鍵になる部分なのですが、
本当に只々、皆を信じて場を観察していたら、その場にいた全ての人が
素晴らしい空間と時間を作ってくれた。
「ファシリテーターって主役じゃないな。その場にいる人をどうやって主役にできるか、場を整えることなんだ」というのが私自身が得られた大きな気づきでした。
ワークショップの裏側③ 偶然の面白さ
今回のワークショップ、空間づくりにたくさんのバルーンを使いました。
事前にアマゾンでバルーン用のクリップを注文していたのですが、これが開催前日になっても届かない。
急遽東急ハンズで買ったクリップを持参したものの、少し異なるタイプで取り外しが難しかった。
で、ワークショップ終盤で「片付けるの大変そう」という話がでたときに、
サポートメンバーの一人からでたアイディアが「集合写真で一人一個バルーン持ってもらって、撮影後に持ってるバルーンのクリップ外してもらったらいいんじゃないですか?」
「ナイスアイディア!」
ということで生まれたのがこの記事のトップにある写真。
躍動感があって「色んな色があっていいよね」というストレングスファインダーと
Points of You両方のコンセプト、それにMeeeラボというコミュニティの楽しそうな雰囲気が
よく表現されているお気に入りの一枚です。
本当に外れくいクリップだったので、メンバーがメンバーを手伝ってあげるという、プラスアルファのコミュニケーションも生まれたりして。
そしてワークショップ翌日に京都に帰ると、家のポストにバルーンクリップが。
「予定通りにクリップが来てたら、あの写真は生まれなかったよなあ」
なんてしみじみ思っちゃいました。
Points of You®は最初に引いたカードが誰かから返ってくるとか、その場の全員が同じカードを引くとか、不思議な瞬間がよくあります。最初のテーブル分けで全員運命思考持ちだった、ということも。
ワークショップの裏側 番外編
実はPoints of You®を始めてから私「サプライズをする」ということをとっても大切にしていて。
ワークに参加できないサポートメンバーに何かできないかなあと考えていて思いついたのが、
彼ら一人一人の為に作ったPoints of You®のカード。
事前に受けてもらった個別オンラインセッションで話した内容と、
その時に選んでくれたカードの物語から、その人だけのために選んだ言葉と写真。
これを作っている時が、実はかなり楽しかった(笑)
受け取ったときの驚いた顔、笑顔を思い浮かべながら
相手にピッタリのものを選んでいる時間が、私にとっては至福の時。
アドバイスではなく、インスパイアされるような余白のある物語を贈るのは、
Points of You®の素敵なところです。
おわりに
今回のワークショップの写真は全て、やぎぺーの「好きなだけ使ってください!」というお言葉に甘えて、
プロカメラマンである早川結希くん(@heron214)の撮影してくれた写真をお借りしてきました。
「小鳥が飛び出してくるのを待つような気持ちで撮影している」とおっしゃっていたのですが、本当に皆の素敵な表情を捉える才能が素晴らしいお方。
ストレングスファインダーもPoints of You®も、「自分と向き合う旅」を始めるツールで、ストレングスコーチとして私が日々思うのは「旅には仲間がいたほうが心強いし楽しい」ということ。
旅を始めてみたい方は是非Meeeラボを覗いてみてくださいね!
Points of You®の世界 <満席>12/2㈰ 2018年を振り返り、新たな目標へ踏み出す!Points of You®ワークショップ @名勝無鄰菴(京都岡崎)