【10/19(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「不確実性(Uncertainty)」

ストレングスファインダーは性格診断ツールではない

世に溢れる様々な性格診断テストを受けた後に、多くの人に起こるのが
「で?この後どうしたらいいの??」
だと思います。モノによっては「このタイプはこんな風に行動するべき」とかアドバイスがあったりして、気付いたら、その狭い枠の中に自分をはめようとしていることも。

ストレングスファインダーもまた、診断結果には資質の特徴や行動のアイディアが書いてありますが、本質はそこではありません。そもそもストレングスファインダーは性格診断ツールではなく、「育成のためのツール」なのです。

診断ツールの落とし穴ーレッテルを貼る-

診断ツールは自分を理解するための入り口としては面白いのですが、陥りやすいのはタイプごとのレッテルを貼ってしまうということでしょう。

以前働いていた会社で「Disc®」という4つのタイプ分け診断ツールを使っていました。「コントローラー」「アナライザー」「サポーター」「プロモーター」という4つのコミュニケーションタイプが分かるもので、コーチングの世界でもかなり知られているツールの一つです。

実際のところ、各タイプの特徴がよく当てはまっていることも多いのですが、
「あなたはアナライザーだから細かいところが気になるんでしょう」
「あの部下はコントローラーだから扱いにくい」
などと、ついつい「その人自身」ではなくて、「タイプごとの特徴」から相手を判断してしまう人が多発していました。

因みに私のDisc®診断は4つのタイプがほとんど同じ点数。人事部の育成担当からは「相手に合わせてタイプを変える”カオス”やな」と言われて、「ふふふ、私にはレッテルを貼れないでしょう」と安心していたら、直属の上司に「あなたカオスなの。一番面倒くさいやつやな」と言われて撃沈しました。。。。人はつくづくレッテルを貼る、貼ってしまう、生き物なのだと思います。

Disc®に限らず、ストレングスファインダーもまた、性格診断ツールだと思って使うと同じ事が起こるでしょう。「あの上司は自我があるから面倒くさい」「この部下は共感性があるから弱い」などなど。

こうなってくるともはや「A型は真面目」「おとめ座は一人が好き」などの、占いと似たような効果しか出せなくなってしまいます。

ストレングスファインダーのコンセプトとは?

ストレングスファインダーは「何が出来るか(What)」ではなく、「どうやってやるか(How)」が分かるツール、とも言われますが、思うに真の価値はもう少し深いところにある気がします。

ストレングスファインダーは「やり方=Doing」ではなくあり方=Being」を整えるものとも言えるのかなと。

資質の種類は34個ですが、実際はTop5だけでも3300万通り、34資質だと全世界の人口をはるかに超える組み合わせがあることから、
人はそれぞれ特別な存在である
という考えが、ストレングスファインダーを扱う上で外せない、強みの哲学の根幹です。

このツールを通して探求できるのは「感情・思考・行動のパターン」。つまりシンプルに言うと「自然体の自分」でもあって、それゆえ本には、「才能(じぶん)に目覚めよう」というタイトルがついています。

「ありのままの自分を認めよう」はよく聞く言葉ですが、どうやってやるのか、そもそもありのままの自分がどんな自分なのか分からない、という人は少なくないでしょう。

ストレングスファインダーは「自然体の自分」を分かりやすくしてくれます。自分の才能と過去の体験を繋げてゆくと、それが自分でも気づいていなかった、とてもユニークな才能だということが分かります。

変えたいと思っていた自分の弱みでさえも、才能の一面でしか無いことが腹落ちすると、両方大切な自分の一部で、手放したりできないことも分かります。

ストレングスファインダーを活用するコーチングで、最初にクライアントからもらう感想の多くは
「自分はそのままでよかったんだ」
という言葉です。

そして本のタイトルが「認めよう」ではなく「目覚めよう」になっているのは、自分が本来持っている自然な才能が、効果的に使えていたり、そうではなかったりするから。自分を知って終わり、ではなく、その先があるのです。

自分を理解し、受け容れる中で、ムダなものをそぎ落として、本当に必要なものだけを残していく。その一連の成長のプロセスを「目覚める(awaken)」と表現しているのだと思うんですね。

ストレングスコーチとして私が目指しているもの

才能を目覚めさせる成長の旅」のサポートをする人、それが「ストレングスコーチ」です。ワークショップであったり、1対1のセッションであったり、その支援の方法は様々ですが、成長のスピードを加速させるという点では共通しています。

また才能が人それぞれであるように、ストレングスコーチのスタイルも人それぞれ。コーチングの中で自己理解と自己成長のツールとして使う人もいれば、コンサルタントとして相手の強みに合わせた戦略を考えることに使う方もいます。

私もベースがコーチングですので、基本的にはセッションをサポートするツールとしてストレングスファインダーを使っています。その成長の旅のイメージは、ドラゴンクエストで勇者が自分の役割に目覚めて、迷ったり、葛藤しながら成長し続けも、世界に平和を取り戻すストーリーに似ています。

もちろん世界平和を目指そう!なんて話ではないのです。それでも人は誰でも、大小は違えど、この人生で実現したいことの一つや二つはあるのではないかと。「自分が何者であるのか」を知り、自分の人生のミッションに気づき、自分の価値感に沿った生き方へと還っていく。そんなプロセスの「旅のパートナー」でありたいと思っています。

才能はあまりにも「自然」すぎて、自分では中々見えにくいものです。もしあなたが誰かのサポートをお願いしようと思っているなら、是非自分の求めるものにあったストレングスコーチを探すようにしてみてください。

あなたの才能を目覚めさせる旅は、もう始まっていますか??

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