なぜ、ストレングスファインダーは強みにフォーカスするのか

学生時代、成績表をもらうたびに「国語と英語はいいんだけどねえ、数学が平均以下だから次はもっと数学を頑張ろうか。」なーんて、言われた経験ありませんか?

ストレングスファインダーの哲学は「まず、強みにフォーカスせよ」。つまりは、国語と英語をもっともっと伸ばしていこうね、ということなのですが、これにはちゃんと理由があるんです。

強みにフォーカスしたほうが効率がいい

下の図はアメリカで行われたある研究の結果。読むのが得意な学生と、平均的なレベルの学生に対して速読のトレーニングを行い、どれぐらいの違いが表れるかを表したものです。通常の読み手は、1.5倍ほどの成果をあげられるようになっています。さて、元々読むのが得意な学生はどれぐらい読めるようになったでしょう?

答えはなんと2,900字!!トレーニングによって9倍もの成果を上げることができるようになったのです。

人生の価値ある時間は限られています。あまり得意でないことを克服するよりも、得意なことを伸ばしていくほうが、ずっとずっと効率が良いのです。苦手な数学は頑張っても平均ぐらいにしかならないでしょう。でも得意な国語や大好きな英語を伸ばしていけば、その道で成功したり新たな未来が拓ける可能性が生まれるかもしれない。

強みにフォーカスするのは「あり方=Being」を育むため

ストレングスファインダーの哲学を聞くと決まって出てくるのが「じゃあ弱みは無視するんですか?」という質問です。ふむ、確かに弱みは克服したい課題のひとつかもしれないし、会社の中では避けては通れない時もありますね。

人は自分に対して否定的な思いを抱いていると、そこに捉われて中々変化を起こせません。反対に自分に対して肯定的な思いがあれば、いつも以上の力が出せます。一般的に「自信」という言葉で表現される、自分を信じることが出来る状態です。

ストレングスファインダーの資質は基本的に強みと弱みの二面性を持ち合わせています。まず強みにフォーカスして「自分には出来ることがある」と実感するのは、弱みを含めたありのままの自分を受け止められるような、あり方=Beingを育むためだと私は解釈しています。

私は自分のTOP1資質である共感性を一時期手放したくて仕方なかったのですが、それが自分の人生にどんな良い影響を与えてくれているかを知ったとき「う~ん、これは手放せないな。」と思いました。その時に初めて自分の弱みを受け止める準備ができたんでしょうね。今では弱みは、自分らしさを形作る魅力的な個性の一つだと捉えるようになりました。

「どうしても弱みが気になる」あなたも、とりあえず視点を変えて別の角度から自分を見てみてください。もし自分では難しいというなら、あなたの強みってこれだよね、と言ってくれる誰かの視点を一度受け取ってみる。きっと違う景色が見えてきますから。

ストレングスファインダーStory「弱みを克服すると、自分らしさが消える」 ストレングスファインダーは性格診断ツールではない

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