【12/21(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「奉仕(Service)」

ストレングスファインダー「信念」の世界

ストレングスファインダーの信念

この記事ではストレングスファインダーの34資質のひとつ、「信念(Belief)」の持つ世界観やその活かし方について書いています。

信念は碇をおろす

信念は自分の中にある「コア・バリュー」に従って行動します。決して変わることのない、とても大事にしている価値感です。何を選択するか、どんな行動を起こすか、どんな人生を生きるか、その全ての軸になるものです。

人として正しいことをしたい

この揺るぎない道徳観を持つようになった背景には、もしかすると過去に出会った出来事が関係しているのかもしれません。アフリカで難民を助ける医師、人生の全てを貧困に喘ぐ人々を救うことに捧げた神父。強く心を動かされたその経験により、信念の中にも同じような価値観が生まれたのかもしれません。

もちろん信念に限らず、人は誰でも大事な価値感を持っています。ですが時にお金のため、名誉のためと、様々な理由で妥協することがあるのではないでしょうか。

信念の持つ価値観というのは、深い海の底に下ろされた碇のように、どこか重みがあって、どっしりとした安定感を感じさせます。どんなに海が荒れようとも自分という船をそこに留めておけますし、簡単にどこかへ流れていってしまわないのです。

「人生にはお金や地位や名声よりももっと重要なことがある」と信念は考えています。自分のコア・バリューに添って、正しいことを行うこと。絶対に不正を働かないこと

「時々」ではなく「常に、いつでも、どこでも」。

信念は情熱を注ぐ

The miracle is not that we do this work, but that we are happy to do it.
奇跡なのは、私たちがこの仕事をしていることではなく、それをすることが幸せだということです。ーMother Teresa

コア・バリューとやっていることが完全に一致しているとき、信念はそれこそ燃え上がる炎のような情熱を注ぎます。お金も地位も名声も関係ありません。周りの人がどう思おうが、全く気にもとめません。

信念は自分自身の利益のためではなく、もっと大きな何かのために戦う人です。それは時に献身的で、あるいは自己犠牲的な生き方のように、周りには見えるかもしれません。ですが信念にとっては、自分のコアバリューに反する行動をとることの方が、よっぽど辛いのです。

相手に影響を与えようという意図は全くないにも関わらず、不思議なことに信念のあり方、考え方は、周りへと伝染していきます。どこか熱いメッセージが伝わってくるその姿、己の価値感を背中で示す誠実さに、人々は惹きつけられるのです。

信念は良心になる

この資質を表現する時、よく「Alignment」という言葉が使われます。日本語では「一列に並ぶ」という意味があり、価値感と行動が合っているかどうかを、直観的に感じ取る才能を持っています。

信念はチームや組織にとっての「良心になることがよくあります。会社のミッションやバリューに照らし合わせた時、何が正しい行動で、何が間違っているのか、見極めることが出来るのです。

組織という船が碇を外してどこかへ行ってしまいそうなときは、
「それは間違っている」
「それはおかしい」
と声に出して言うことを躊躇いません。

会社のもつ価値観というのは「DNA」のようなもの。組織が小さい頃には上手く共有されていることが多いですが、組織が大きくなればなるほど、そのDNAは薄まっていってしまいます。時には意図的に価値感から離れた行動をとることもあるかもしれませんが、ほとんどの場合は悪気は全くなく意識していなかっただけ、ということが多いのではないでしょうか。

信念が組織にもたらす素晴らしさというのは、「価値感」と「行動」に一貫性をもたせることで、組織内だけでなく外部との関りにも、大きな信頼感を生み出すことだろうと思います。

信念を育てる

信念は時に、自分が大事にしているコア・バリューというフィルターを通して、相手を見ていることがあります。特に相手の行動が自分の価値感と違っている時、批判的になったり、完全にシャッターを下ろしてしまったりするのです。世界を白か黒かで、判断してしまうようなところがあります。

人は誰でも大切にしている価値感を持っています。一緒に働くメンバー、関わる人々の価値感を尊敬せず、「これだけが正しい」と自分の価値感を握りしめてしまうと、相手はやがて離れていってしまいます。

世の中には白と黒だけでは分けられない、「グレーの部分」が多く存在しています。むしろ、ほとんどそうであると言ってもいいのかもしれません。それはきっと、人の持つ価値観の多様性が、生み出す結果だと思うのです。

批判的になってしまう自分を見つけたら、相手に興味を向けましょう。壁を作って相手との繫がりを断ち切る代わりに、質問をすることで相手の価値感を理解するのです。

自分の深いところにある価値観を共有するプロセスは、信頼関係を育みます。それは信念が成し遂げようとしているミッションを遂行する上で、大きな助けとなるかもしれません。

信念を世界に表現する

You must be the change you want to see in the world.
あなたがこの世で見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい。

- Mahatma Gandhi

「自分が人生で何を大切にしているのか」について話す機会は、決して多くありません。信念が何かを大事にしているように、「相手が何を大事にしているのか」について尋ねることは、相手にとっても、互いの関係性にとっても、大きな価値をもたらすことになるだろうと思います。

あなたが情熱を注いでいることは?
という問いから、相手の価値感を掘るための対話を始めてみてください。

情熱があふれ出す源泉には、必ずその人の価値感が眠っています。信念にとっては当たり前のように感じられるコア・バリューを、相手の中から掘り起こすきっかけになるのです。

何を正しいと思っていて、何を譲れないと思っているのか?
その価値感を実践することは、世界にどんな影響を及ぼすのか?

人は「今ここにいる理由」と「これからやろうとしていること」が一直線に揃う時、納得感を持って前に進めるものです。

信念のもつ情熱が対話を通して周りに伝わる時、それは相手の心の中に宿る小さな炎を燃え上がらせ、仕事や人生に大きな意義をもたらすことになるのかもしれません。

自分の内側に宿る価値観に従い、この世界にとって正しいことに情熱を注ぎ続ける信念。
わたしが愛してやまない世界の一つです。

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