【3/30(日)】Re:Book~ひとつの物語から始まるチームの対話空間~「遊び心(Fun)」

コーチはなぜ「感情」を扱うのか?

「感情」はどこにあるのか?

ー「それを達成したら、どんな気持ちになると思いますか?」

セッションで未来の感情を問われて、返答に困ったことはありませんか?または自分がコーチとして、リーダーやマネージャーに似たような質問をして、「うーん、たぶん嬉しいんじゃないですか」のような、ちょっと表面的な答えが返ってきて戸惑ったことは?

後悔している過去の失敗も、その捉え方が変わればより納得感をもって眺められます。不安を感じる未来も、具体的なプランを考えていたらワクワクし始めることもあります。「感情」は過去や未来にあるのではなく、「今ここ」にあるもの

もちろん未来の自分の感情を簡単に想像できるというタイプの方もいるでしょうが、多くの人にとっては「未来の感情を尋ねられる」と少し想像しにくいものかもしれません。特に一度も体験したことのない「未来」について話している場合には。

そもそもなぜ「感情」を問うのか?

そもそもなぜ、コーチはクライアントの「感情」を問うのでしょうか?オリンピックのアスリートをサポートしているあるコーチは、こんなことを言っていました。「どんなにイメージトレーニングで表彰台でメダルを手にする自分を想像しても、そこにポジティブな感情が伴っていなければ意味がない」と。

感情」は、人の思考と行動に橋をかけます。明日からでも取り組めそうな具体的なプランやアクションが決まっても、そこに伴う感情が不安や恐れだった場合、中々行動には繋がりにくいでしょう。

「声に少し迷いがあったように感じたのですが…」
「今眉間にしわが寄ってましたが…」
などなど、クライアントが言葉にはしていない心の機敏をキャッチし、探求へと誘う。感情はブレーキにもアクセルにもなり得ますから、丁寧に扱うことそのものが、クライアントが前へ進むサポートにもなり得ます。

「今ここにある感情」を問う

よく「カウンセラーは過去、コーチングは未来に焦点を当てる」なんて言ったりしますが、実際のところコーチングで一番焦点を当てているのは、「今ここにいるクライアントそのもの」なのかもしれません。

相手が今何を思い、何を感じ、何を願い、何を大切にしているのか。
「今」を意識すると、感情を問うスタイルも少し変わってきそうな気がします。

ーそのことを思い浮かべる時、あなたの中にどんな感情が湧いてきますか?
ーWhen you think about it, what emotions arise?

クライアントが感情を十分に表現できる場をホールドできるかどうかは、プロセスの深みにも大きな影響を与えます。あなたはセッションでクライアントの感情とどのように向き合っていますか?

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この記事を書いた人

大原亜希

ICF認定PCCコーチ

プロコーチとして7年の経験を活かし、ビジネスパーソンやクリエイターを中心にコーチングを提供中。「自分らしく生きる」「強みを活かす」ためのサポートをしています。

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