【12/21(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「奉仕(Service)」

ストレングスファインダー「競争性」の世界

ストレングスファインダーの競争性

この記事ではストレングスファインダーの34資質のひとつ、「競争性(Competition)」の持つ世界観やその活かし方について書いています。

競争性は勝つ

I am not designed to come second or third. I am designed to win.
私は2位や3位になるために作られていない。勝利するために作られているんだ。

ーアイルトン・セナ

競争性は「一番になる」こと、またそこへ向かうプロセスから、とてつもないエネルギーを得られる才能です。仕事であろうと、プライベートであろうと、とにかく勝つことにフォーカスする傾向があります。

感情的な要素が大きく絡んでいるので、勝てばとてつもなく幸せな気持ちになり、負けるととてつもなく最悪な気持ちになるだけでなく、競い合うことそのものからも喜びを感じます。

どのフィールドなら自分が勝てるのか、という嗅覚が冴えているので、勝てそうにない戦いには挑まない、という一面もあります。もしかすると、この才能の本質の部分は、「勝ちたい」以上に「負けたくない」という気持ちが原動力になっているのかもしれません。

勝つための努力を惜しみませんし、仮に負けてしまったときにも、その悔しさを次の勝負に向けてエネルギーに変える力があります。それが自分の対戦相手でない限り、他の誰かが一番になることからも喜びやエネルギーを得られる、とてもユニークな才能です。

競争性は比べる

Great rivalries don’t have to be built on hatred. They’re built on respect, on a respect for excellence.
偉大なライバル関係は、憎しみの上に築かれる必要はない。それは尊敬の上に成り立っている。卓越したものへの敬意の上に。
ーマイク・シャシェフスキー

アスリートは、良いライバルを持つことが成長に不可欠だと言われます。切磋琢磨できる相手がいれば、自分に何が足りないのか、何を磨けばいいのか、相手と比べることで改善点が見えやすいからです。圧倒的な成果で勝ち続けると、指標になるものが少ないので、どうしてもモチベーションが下がってしまうそうです。

世の中の風潮では「他人と比べる」ことは良くないことだ、という流れがあります。ですが、本当にそうなのでしょうか。
自分の輪郭を認識するためには、他者の存在が不可欠です。比較したからこそ見えてくるものがあり、刺激を受けることも大いにあります。

競争性は自分の成長を、相手のパフォーマンスと比べることで確かめます。自分が勝ちたいフィールド、そこで優れたパフォーマンスをあげているライバルをよく観察していて、相手からも学び吸収するのです。

自分の前に誰がいるのか、いくつを出せば勝てるのかを把握するために、明確な指標となるものを求めます。それは時に、売り上げであったり、評価スコアであったりするでしょう。

競争性のモチベーションが最も上がる状況というのは、レースの中で自分の視界の前方にライバルを捉えた瞬間なのかもしれません。
「絶対に負けられない」
「絶対に勝つ」
その強い思いが、圧倒的な努力と集中力、パフォーマンスをもたらすのだろうと思います。

競争性は熱意をもたらす

近年「ゲーミフィケーション(Gamification)」といってゲームの要素や考え方を、仕事に取り入れる組織が増えています。ゲームの特徴とは、「競う」ことを通して、自然と目の前の活動に熱中できることです。
子供の頃、「あともう少しで勝てそう」というバランスの中で、何時間も夢中になってプレイしたことがあるという人も、少なくないのではないでしょうか。

競争性にとって人生というのは、ある種ゲームのようなものなのかもしれません。「勝つ」ことに常に焦点が当たっているので、これまで対戦したライバルやスコアをよく覚えていますし、仕事の中にも自然とゲーム的な要素を取り入れることに長けているのです。

そんな競争性がチームにもたらす価値は、まるで競技場にいるかのような熱いエネルギーとインスピレーション。
「このチームで絶対に勝つ」という競争性の熱意は、まわりに伝染し、集中力や創造力をもたらします

一番になることは誰にとっても、大きな自信を生み出し、次のゴールへと向かうエネルギーを与えてくれるものです。競争性の存在は、プロセスに熱中できるような環境を創り出すと同時に、より高いレベルへとチームのパフォーマンスを引き上げることになるだろうと思います。

競争性を育む

「何が何でも勝ちたい」という思いが先行してしまうと、そのプロセスで大きな代償を払うことになるかもしれません。競争性は統計的にみてもかなりレアな資質のひとつなので、まわりの人をしっかりと巻き込んでいくことが大切です。

「皆ももちろん勝ちたいよね」と競争性が思うほどには、周りの人は勝利に興味がないことがほとんどです。もしチームメンバーとの距離を感じるようなら、チームにとっての勝利は何なのか、何のために戦うのか、一緒に再定義する必要があるのかもしれません。

目の前の活動に取り組む理由、試合で大切にしていることは、人それぞれに違っています。チームで結果を出していくためには、その多様性を尊重することが不可欠です。

同じゴールに一丸となって向かっていく集団の力は、何者にも負けない強さがあります。チームがそれぞれの得意を活かして、どんな風にコラボすると勝利に繋がるのか、ベストなプレイスタイルを考えてみましょう

競争性で応援する

Don’t just accept whatever comes your way in life. You were born to win; you were born for greatness; you were created to be a champion in life.”
人生で何が起こっても、ただ受け入れるだけではいけない。あなたは勝つために生まれてきた。偉大さのために生まれてきた。人生のチャンピオンになるために創られたのだ。
ージョエル・オスティーン

ストレングスファインダーの強みを活かす最後のステップは「他者のために資質を使うこと」。競争性の場合それは、相手にとって最強のサポーターになることです。

試合で圧されている時、自分自身に負けそうになっている時、その心を奮い立たせてくれるのは、フィールドの外からの応援の声です。勝利を絶対に諦めない、その思いが声にのって届けば、戦う人の心の中の消えそうな火は、再び燃え上がることになるのです。

競争性は信じています。
「誰にでも一番になれるものがある」と。

相手の天性の才能を見つけて、ベストバージョンの相手を引き出すことに、是非競争性のパワフルな強みを役立ててください。それは相手の中に眠っていた能力を目覚めさせ、人生というゲームでどんなときでも戦い抜ける強さを、もたらすことになるだろうと思います。

競うことから圧倒的なエネルギーを生み出し、人生に勝利をもたらす競争性。
わたしが愛してやまない世界のひとつです。

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