ストレングスファインダー「指令性の世界」

ストレングスファインダーの指令性

この記事ではストレングスファインダーの34資質のひとつ、「指令性(Command)」の持つ世界観やその活かし方について書いています。

指令性は舵を取る

指令性は物事の主導権を握り、目指すゴールにたどり着くために必要な決断をして、グループを導きます。マストに登って見張りをするでも、動力室で細かな調整をするでもなく、舵を握ることが心地よいのです。

「自分でコントロールしたい」という傾向もありますが、他に上手くやってくれる人がいれば、それを奪うことは無いようです。どちらかというと誰も舵を取る人がおらず、船がどこに向かうのか分からない、という膠着状態が生まれると一番に舵を取ってくれる、というイメージでしょうか。

チームであれ、組織であれ、舵を握るということは、責任やリスクを伴うものです。指令性の持つこの天性の才能は、勇気と力強さに溢れています。

自分たちが今何をやるべきで、何をやらないべきなのか
指令性の発する言葉は「Crystal clear(水晶のように澄んだ)」と表現されるように、とても明確ではっきりしています。

時間が物を言う緊急時をはじめ、様々な場面でその力を発揮する、とてもユニークな才能です。

指令性は戦う

Challenges are what make life interesting. Overcoming them is what makes life meaningful.
挑戦は人生を面白くする。それを乗り越えることは人生を意味あるものにしてくれる。ージョシュア・J・マリン

指令性は必要な時に立ち上がって、必要なことを言える人です。
人は心の中では同じようなことを思っていても、それを言葉にする最初の一人になるのは、とても勇気がいるものです。

指令性は場に自分の意見を出したときに生まれる、抵抗や反発を恐れません。自分たちが求めるゴールに辿りつくために、対立はあるものだと、時にはそれが近道になるのだと、よく理解しているのです。

抵抗とはしばしば、恐れの裏返しです。変わることへの恐れが、現状維持を望む声へと変わります。指令性はチャレンジを乗り越えていくことを好みます。変わることへの恐れが全く無いわけではないのですが、恐れに支配されてしまわないのです。

どんなに不愉快なことであっても、真実から目を背けません。自分のためだけではなく、大切な人やチームのために、立ち上がって戦うこともよくあるようです。指令性にはどこか「守る」ことに価値を置いている側面があって、それは時に周りの人の目には、ヒーローのように映るかもしれません。

指令性は納得させる

この才能の特徴は、とても強い存在感があることです。コミュニケーションの資質とはまた別の次元で、言葉にも強い力があり、周りの人は圧倒されて聞きいってしまうのです。

とても率直で、喜怒哀楽が分かりやすく、裏表がありません。真実だけをシンプルに伝えるため、磨き抜かれた水晶のように、相手の心に刺さるのです。

私たちはよく、相手や自分自身を傷つけたくなくて、言いにくいことをオブラートに包んだり、濁したりしてしまうものです。ですが、それによって解決が遅れたり、物事が余計にややこしくなってしまうことがあるのも、また事実です。

指令性の言葉には感情的なカオス(混沌)を鎮める力があります。疑いや不安、そういった場の感情に明確さをもたらし、「この方向でいいのだ」と皆が納得し前に進めるよう、インスパイアすることが出来るのです。

自分が率直であるように相手にも率直さを求めるため、仮に反論があったとしても、それを歓迎し尊重する一面も持ち合わせています。

指令性を伝える

この資質に限らず、34全ての資質に言えることですが、才能はどんなふうに使うのかが全てです。自分が持っている優れた力を、良きことにつかうのか、それとも悪しきことに使うのか。

指令性は特に、統計上最もTop5に現れにくい資質であるため、同じような率直さを持っている人が決して多くは無い、ということを忘れてはいけません。

その強い存在感は、船を導く灯台のような安心感をもたらすこともあれば、相手を無意識のうちに威圧してしまうこともあります。相手にも率直でいてほしいのに、相手が圧倒されて何も言えなくなってしまう、ということが起こりやすいのです。

あなたの発する言葉には影響力があります。
だからこそ、言葉を選ぶ必要があります

対話を意識し、必要な時には、言葉をもう少し柔らかく表現する方法を見つけてください。
「わたしはこう思うが、間違っているかもしれない。あなたの意見を聞かせてくれないか?」
そう問いかけることで、一方通行ではない会話が始まります。

また同様に、指令性にとってはチャレンジに映る衝突も、多くの人にとっては可能なら避けたいものです。そんな時は、課題を避けるのではなく、ストレートに通ることでどんなメリットがあるのか伝えることで、周りの協力を得られるようにしましょう。

指令性で風を起こす

Believe in yourself. You are braver than you think, more talented than you know, and capable of more than you imagine.
自分を信じるんだ。君は自分が思っているよりも勇敢で、自分が知っているよりも才能があって、自分が想像している以上のことができる。
ーロイ・T・ベネット

チャレンジとは、「境界線の向こうに行きたい自分」と「このままの場所にいたい自分」との戦いです。二つの自分の間で、葛藤しているのです。

自分への自信の無さ、失敗への恐れから人が不安を感じる時は、ただ誰かが強く背中を押してくれることが、大きな助けになることがあります

「あなたなら絶対にやれる。大丈夫」
この指令性の言葉には、本人が思っている以上の力強さと温かさがあります。クリスタルのように透明で、真っすぐな音が、心に響き渡るのです。

それは相手が自分の中にある恐れを乗り越え、自信を取り戻し、本当に行きたい場所へと辿り着くことを、後押しする風になるだろうと思います。

誰よりも透明で真っすぐな言葉と強い存在感で、物事をリードする指令性。
わたしが愛してやまない世界の一つです。

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