ストレングスファインダーの「共感性」を上位に持っている人の中には、
「資質の特徴は分かったけど、これのどこが才能なの?」
「何だったらよく弱みになるんだけど、どうしたら強みにできる?」
と感じている方が結構いるみたいです。
この記事では、私の元Top1資質である「共感性」とその強み使いについて書いてみます。
会社員時代の共感性の使い方
私がストレングスファインダーに出会ったのは、とある関西のベンチャー企業に入社したとき。「やりがいのある会社ランキング(Great Place to Work)」にも毎年上位選出されるこの会社では、社員は全員ストレングスファインダーを受けることになっていて、私もチームメンバー全員のTop5を使って3年間マネジメントをしてました。
ここでの私の共感性の使い方は、
・同僚や部下の本音を聞き出す
・上司が探しているものをサッと差し出す(情報でも、物でも)
・顧客の気持ちに寄り添ってサービスする
などでした。
といっても、社内にストレングスコーチはいなかったので、本当にふわ~っと「使ってるんじゃないかな」と思っていた程度。共感性が自分の強みであるというあんまり自覚はなかったし、どちらかというと弱みの部分が良く表れていました。(因みにこのときは、それが共感性の弱みの部分であるとも気付いていなかった。)
当時、部下にもTop5に共感性をもっている子が二人いて、
「アレ、あれしといてくれる?」
「アレですね。わかりました」
「先輩、アレどうなりました?」
「アレ解決した。ありがとう」
みたいな会話をしていたのをよく覚えています。相手の言わんとすることがなぜか分かってしまうのは、共感性の傾向性の一つかもしれません。
共感性が強みに開花したキッカケ
私の共感性が強みになるキッカケになったのは「ストレングスコーチング」です。ストレングスコーチになる際に初めて、Gallupのコーチでもあり、「さあ、才能に目覚めよう2.0」や「ザ・マネジャー」の翻訳もされている古屋博子コーチからセッションを受けたのですが、このインパクトが強烈でした。
彼女と話しているうちに、
・どんなときに共感性が強みとして現れているか
・どんなときに共感性が弱みとして現れているか
自分自身の経験と紐づけることで腹落ちしたのです。
当時の私は「ストレングスコーチングの練習中にクライアント以上に話しすぎてしまう」のが悩みでした。話している中で、ストレングスファインダーに共感してもらえないと感じると、共感性が別の上位資質のコミュニケーションと一緒に暴走していたことがわかり、コーチと二人で大爆笑(笑)。
「ストレングスファインダーに共感して!!!」って、一体どこで才能発揮してるんだ。
とても良く覚えているのは、私が「共感性がよく暴走するんです」というような話をするたびに、
「どんなときに共感性が張り切りすぎてしまうのですか?」
と、コーチがさらりとポジティブに切り替えしてくれたこと。
それまでとても重く感じていた共感性の弱みの部分を、セッションを通して、コーチが羽のようにフワリと軽やかにしてくれたのです。この辺りから、なんだか自分の共感性が可愛く思えてきました。
共感性の強みを仕事に活かす
実際に今、私の共感性がどのように強みとして活かされているかというと、コーチングのセッションをしているときに一番現れているかもしれません。
コーチングの基本は「聴く」ことです。共感性は、話している内容だけではなくその行間にある思いやニュアンスまでキャッチしやすい傾向があるため、「聴いてもらっている」とクライアントが感じやすいのですね。人は相手がちゃんと話を聞いてくれていると安心できるため、よりたくさんの話が出来て、クライアントが気づきを得るために必要なオートクライン(自分の声がまた耳から入って脳に働きかけること)も回りやすくなります。
またコーチングの対話の要となる「問い」も、いかに聴いていたかでその質が変わってきますから、必然的に目の前のクライアントにとって重要な問いを場における確率が高くなります。
相手が言わんとすることを聴き取ろうとするため、話を要約したり、リフレーズ(表現を変えて繰り返すこと)するときにも、相手の思考が整理されるようなアプローチがしやすくなります。
因みにコーチとしての共感性の活かし方については、元々自覚していたわけではありません。コーチングスクールに通っていた時に練習相手からよく「すごく聴いてもらった感じがした」というフィードバックをもらうことがあり、それを自分のコーチとのセッションで紐解いていったら「あ、これ共感性のおかげだわ」と気づいたというか。
共感性を強みとして活かしていきたいなら、まずはこれまでに仕事のどんな場面で活かせていたのか、というストーリーを紐解いていくことが一つの鍵になるかもしれません。
共感性を他の資質と掛け合わせる
私の共感性は色んな場面で基盤となっていることが多く、ほぼ全ての上位資質と一緒に現れます。
個別化と一緒になると、「その人だけの思いを感じとる」に進化し、内省となら、「その人の深いところにある思いに気づく」。包含とで、「その人の全ての思いを受け止める」になります。着想とのかけ合わせは少し変わっていて、面白いものやユニークなものにシンクロする確率が上がります。
昔「トリビアの泉」という番組がありましたが、動物の気持ちを代弁しているシーンに人一倍面白さを感じたりします。学習欲やコミュニケーション、成長促進にも共感性が一緒に出ていることが多いです。
自分の世界をより感動のあるものにしてくれているのが自分の共感性なので、Top10資質のなかでもお気に入りのひとつです。
共感性と共に生きる
私の共感性は、私にとっては柴犬みたいなイメージです。成熟するまでの間はやんちゃで、ぐいぐい引っ張ったりいたずらしたり。躾も必要だし目が離せません。大人になると基本忠実でいつもそばにいるのですが、ちゃんと見てないと時々拗ねたりします。そんなところもひっくるめて可愛いと思えるパートナー、今はそんな感じです。
私は自分自身の経験に基づいて話すときには「私の共感性は~」、クライアントの経験に基づいて話すときは「あなたの共感性は~」という言い方をよくします。それは一つとして同じ共感性はないから。
自分だけの才能を強みに開花させるためのコツは、その特性を理解し、強い部分も弱い部分も、まずはそのまま認めること。そして日々の生活で、どんなときに才能が現れているか、意識をすること。気にかけた時間の多さだけ、才能が開花していきます。
あなたの共感性は、あなたの日常にどのように表れていますか?
共感性がもし無かったら、あなたの人生はどう変わっていたでしょうか?
あなたの共感性と恋に落ちるために、今日からでも始められることは何ですか?