【12/21(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「奉仕(Service)」

「センターピース」のテーマ、あるいはこだわりのようなもの

Points of Youのワークショップの空間は、まるでキャンプファイヤーを囲むような円形の配置スタイルを取ることが多いのですが、その際真ん中のカードレイアウトの中心に置く飾りを「センターピース(center piece)」と呼んでいます。

センターピースには、ファシリテーターの個性がよく現れます。まるでアートのような芸術的なセンターピース、思わず笑顔になってしまうようなユーモアを交えたセンターピース。

ファシリテーターがその空間に持ち込みたいと思っている「意図(intention)」を表現したもの、とも言えるかもしれません。

「全てに無限の視点がある」ことを大切にしているPoints of Youですから、当然センターピースにも正解はありません。こんな風に創りなさい、という指示ももちろんありません。

私もワークショップのテーマによってセンターピースは変えるのですが、近年はひとつのテーマとして「自然」をその空間に持ち込むことを大切にしています。「森」や「草原」を切り取って持ってくるようなイメージです。

2022年の11月、Points of Youがペルーのマチュピチュの近く「聖なる谷」で行ったリトリートに参加した時のこと。朝起きて部屋の外を見ると、庭でセンターピースを作っているファシリテーターが見えたんですね。

仕上がったセンターピースを持って数歩歩いてから、思い出したように元の場所に戻ってきて。もう一本淡いピンクの花を摘んで差すと、満足したようにその場を後にしたんです。名前も知らないような、小さな野花を。

日本風に言うなら「おもてなし」の感覚とでも言うのでしょうか。Points of Youのワークショップの空間は、そういった丁寧さや繊細さが随所に散りばめられていて、不思議と「大切にされている」感じがします。

華やかさよりも、素朴さ。ちょっとした抜け感のようなもの。それらが織り交ざって、「ありのままの自分」でいることを容易にしてくれるのかなあ、なんて思ったりするのです。

日本の街中で行うワークショップの場合は、中々「庭の花でセンターピースを創る」というわけにはいかないのですが、それゆえ余計に「自然」を感じさせるようなデザインを意識しています。

生きている草花からエネルギーをもらえるのは参加者だけではなく、ファシリテーターも同じ。ワークショップの前にちょっぴり緊張したりする時にセンターピースを見ると、尊敬するファシリテーターの言葉を思い出します。

「Just bring yourself.(ありのままのあなたを、連れてらっしゃい)」

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