【12/21(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「奉仕(Service)」

ストレングスファインダー「社交性」の世界

ストレングスファインダーの社交性

この記事ではストレングスファインダーの34資質のひとつ、「社交性(WOO)」の持つ世界観やその活かし方について書いています。

社交性は氷を解かす

会議やワークショップなどの場で、すっかりお馴染みとなった「Ice break(アイスブレイク)」。参加者の緊張や不安を氷に例えて、その硬い氷を壊すことから、緊張を解きほぐすことを言います。

社交性ほどこのアイスブレイクを得意とする資質は無いかもしれません。初対面の人に対して、全く物怖じすることなく話しかけ、あっという間に関係性を始めてしまうのです。そのアプローチは氷を壊す、というよりもむしろ、氷を解かしてしまうような、そんなイメージが私にはあります。目が合った瞬間に「あなたに会えて嬉しい!」とでも言わんばかりの温かさを、彼らから感じることがよくあるのです。

知らない人を知ることへの好奇心、たくさんの人と繋がることへの喜び。それだけではなく、社交性の中にある「出会った人を温かく迎え入れたい」という思いが熱意となって相手に伝わり、そこにある硬い氷を解かしてしまうのだと思います。

初対面の人に会うのが緊張する、大勢の人が集まる場所が苦手だ、という人は意外と多いものです。出会ったときにぱああっと花が咲いたように向けられる笑顔、相手が誰であってもすぐに話題を見つけて会話のイニシアチブをとれる力。社交性の天性の才能は、出会う人々、特に初対面の人が多く集まる場を、瞬時に和ませてしまう力を持っています。

社交性は惹きつける

He liked to like people, therefore people liked him.
彼は人を好きになることが好きだった。だから人は彼を好きになった。

ーマーク・トウェイン

社交性の英語名は「WOO」という、ちょっと変わった言葉です。これはWinning others over を略したもので、直訳すると「味方に引き入れる、惹きつける」といった意味があります。社交性の持つ人懐こさやオープンさは、相手に好意を抱かせてしまう不思議な力を秘めているのです。

社交性がなぜこのような傾向性を持っているのかというと、ひとつにはシンプルに彼ら自身が「人が好き」ということが挙げられると思います。特に新しい人に会うことが大好きで、例えば大人数のワークショップやセミナーであったり、パーティーであったり、出会う人の数が増えれば増えるほど、どんどんエネルギーが湧いてくる、とてもユニークな才能です。

「社交性の世界に他人はいない。まだ出会っていない友人がいるだけだ」なんて表現をしたりするほど、新しい人との出会いは社交性にとって欠かせないもの。

稀に「浅く広い関係性を望む人」という誤解を受けることがありますが、そんなことはありません。社交性は繋がりを拡げていくことに価値を置いているため、どちらかというと一つ一つの関係性を深めている時間が無いのです。だって、世界にはまだまだ出会っていない友人がいるのですから!

社交性は繋がる

社交性が才能を発揮する瞬間は、時と場所を選びません。レストランで隣に居合わせた人と会話を弾ませることもあれば、旅先に向かう電車の中で隣に座った人と意気投合して、一緒に旅しちゃうなんてことも。タクシーの運転手さんのおススメの居酒屋で大将と仲良くなって、そこでまた別の誰かに出会って、と、独自のネットワークを拡げていく天才なのです。

社交性の持つネットワークの特徴は、その広さだけではなく、多様さにあります。色んな年齢、職種の人を知っていますし、(仮に相手の名前を知らなかったとしても)これまでの人生で出会った魅力的な人達との、いくつものストーリーを持っています。話している相手の助けになりそうな人を、紹介したりすることもよくあるようです。

この才能の興味深いところは、ネットワークを作ること自体が目的なのではなく、知らない人と知り合うのが好きで、新しく出会う人が居心地よくなれるよう無意識でやっているうちに、結果的に広いネットワークが築かれていく点です。一緒にいると明るい気持ちになれるので自然と人が集まってきますし、持続的で価値のあるネットワークを生み出すことが出来るのです。

社交性を育てる

Don’t waste your time trying to win people over that can never be won over.
決して味方になることが無い人を味方にしようとして、あなたの時間を無駄にしてはいけない。
ージョエル・オスティーン

人間関係には2:6:2の法則、というのがあります。2割の人があなたのことを好きで、6割の人はどちらでもない、2割の人は嫌っているというものです。実際の割合がこの通りかどうかは分かりませんが、「世界中の人から好かれることは出来ない」というのは、この世界の真実の一つではないでしょうか。

社交性は才能が未熟な状態だと、「皆に好かれたい」という思いがとても強くなってしまい、例えばひとりの人に嫌われることで、ひどく傷ついてしまったりすることがあるかもしれません。誰かから嫌われたくないという思いから、仕事を断ったり自分の意見を口に出すことを、躊躇ってしまたりすることもあるようです。

「皆に好かれたい」という思いそのものは、決して悪いことではありません。ですがそれが最優先事項になってしまって、本来の自分を表現できなくなるのだとしたら、とても残念だと思います。
ちょっと立ち止まって、考えてみてください。周りの人はあなたが仕事を断ったら、自分の意見を言ったら、あなたを嫌いになってしまうのでしょうか?社交性がもたらす魅力は、そんなレベルのものではないはずです。

同時に忘れないでいてください。世界にはまだまだ、出会っていない人がいるのだということを。焦点を新たな人との出会いへと向けるとき、自分の内側にまたエネルギーが湧いてくるのを感じられるはずです。

社交性で世界を繋げる

初対面の人に会うことを考えると、緊張して眠れなくなってしまう人がたくさんいると聞いたら、びっくりするでしょうか。入社したばかり、部署を異動したばかり、もしくは新しいプロジェクトで様々な場所から人が集まるときなど。

不安や緊張は氷のような壁となって、人と人の間に立ちふさがります。もちろん時間が経てば氷がやがて解けていくように、繫がりは出来ていくかもしれませんが、社交性にはその氷をもっと早く解かしてしまえる力があるのです。

是非気軽にそのユニークな才能を使って、周りの人が繫がりを作り始めるのをサポートしてあげましょう。冷たい氷の中にい続けたい人など、そうそういません。社交性が場にもたらす居心地の良さは、多くの人を温めることになるだろうと思います。

また、深く長く続く関係性を重視する人から見れば、社交性の人との繋がり方は少し違和感を感じるもの。もちろん自分の私利私欲のためだけにネットワークを広げていないか意識するのは大切ですが、こんなにも豊かで変化に富んだ繫がりを誰もが生み出せるわけではないということを、どうか忘れないでいてください。

社交性が生み出すネットワークを、どんな風に他者のために使えるか考えてみましょう。飲み会や誕生日会などのイベント、学びをシェアする勉強会。人が集まることで社交性もエネルギーをチャージできますし、集まる人にとっても価値のある繫がりを生み出していくことが出来るはずです。

世界中のありとあらゆる場所で、繫がりを生み出し広げていく社交性。
わたしが愛してやまない世界の一つです。

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