Points of You®と言えば、写真カードのツールが思い浮かぶ人がほとんどだと思いますが、本当の商品はそのコンセプト。英語では『5DNAs』と呼ばれる5つの価値が、Points of You®の活動全ての中心に、まるで血液のように流れています。
無料で提供されるワークショップにも、Points of You®アカデミーなど有料のワークショップにも。子供たちと教育現場でワークをするときにも、企業研修の中にも。
カードのツールは世にたくさん出回っていますが、世界中の様々な場所でPoints of You®が活用されているのは、このコンセプトから生まれる唯一無二の『体験』が理由なんじゃないかな。そんな気がします。
「献身(Devotion)」はそんな5つの価値のうちのひとつ。英語版Points of You®公式サイトのストーリーを見てみると、こんな言葉が書かれています。
献身的になるためには、服を脱いで一緒にいることが必要です。
Points of You® Values ”Devotion”
脱ぐということは、近づいて、まずは自分自身の仮面を捨てることから始まります。何も持たず、シンプルで、ありのままで、何も隠さず、誰もが完璧ではないというやり方で近づいていくのです。 自分をさらけ出し、自分の本当の姿を他人と共有する。(中略)
Points of You®のワークショップの中では、自分自身のストーリーを場でシェアすることを「Devotion」と呼んだりします。日本語の「献身」を辞書で引くと「自分の利益をかえりみず尽くすこと。自己犠牲」とあり、ちょっと不思議な感じもしますから、英語の意味も見てみましょう。
《Devotion》
1.loyalty and love or care for someone or something
誰か、または何かに対する忠誠、愛、思いやり
2. acts of religious worship, especially prayers
宗教的な礼拝、特にお祈りのこと
個人的に「あ、そうか!」と面白かったのは、ふたつめの「お祈り」。
Points of You®が生まれたのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、と三つの宗教の聖地エルサレムがある中東の国イスラエル。神様に祈りを捧げることは、とても身近なものなのではないのかなあと。
わたしの中にあるお祈りって、自分のことを包み隠さず神様の前でお話するイメージなんです。Points of You®のワークの中で自分のストーリーをシェアするときも、その場にいる他の人のためにというよりも、外ならぬ自分自身のために話しているような感覚があるんですね。
そこに「相手を動かそう」みたいな意図が全くなくて。だからこそ、聞いている誰かの心が動いたり、癒されたり、インスピレーションになったりすることがよくある。なんていうか、本人が「わたしはDevotionをしている!」というのではなくて、周りの人達が「Devotionをありがとう」って思わず感謝したくなるような、そんな体験が生まれるんですね。
「献身(Devotion)」とコーチのあり方の関係性
Points of You®のアカデミープログラムは、ICF(国際コーチング連盟)のCCE(継続学習ポイント)を発行しているワークショップでもあり、そのコンテンツはコア・コンピテンシーを網羅していると言われています。
コンセプトである5つの価値もまた、コーチのあり方に繋がる要素がたくさんあって、例えば「献身(Devotion)」のストーリーの中には、「一緒に行動することは、目的を達成するための強力なツールなのです」とあります。コーチとクライアントのパートナーシップは、一人では辿りつけなかった場所へと一緒に旅することですから、これは正にコーチにとって大切な要素のひとつに思えます。
セッションの中で自分の直感を言語化するのを躊躇わないことだったり。上手くいったことだけでなく、自分の失敗談もまたクライアントにシェアできることだったり。コーチ自身がオープンで、ありのままの自分でいることで、クライアントもまた本音を話したり、完璧ではない自分を認められるような場が作られていくのだと思うのです。
Points of You®のコンセプトは「Way of Life(生き方)」だと、創始者の二人は言ったりします。自分を守るための鎧を脱いで、何も持たず、何も隠さず、裸でいること。
なんだかとっても、軽そうです。
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