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ストレングスファインダーを活用して自分のコンフォートゾーンを広げるには?

「どうしたら自分は成長できるのか?」は、多くの人が共通して持っている問いの一つなのかな、と思っています。

コンフォートゾーンを超える「成長の4つの領域」 はこのウェブサイトで二番目に多く読まれている記事なのですが、このコンフォートゾーンを越えていくときに「ストレングスファインダー」はかなり役立つ道具になる。なぜなら「ストレングスファインダー」は正に、人の成長をサポートするためのツールだから。

成長のプロセスのどの段階で効果的なのか、自分の傾向性を知るうえで役立つ補足情報も合わせて、見ていきましょう。

▼「コンフォートゾーン」について詳しくはこちらへ

コンフォートゾーンの4つの領域 コンフォートゾーンを広げる「成長の4つの領域」

コンフォートゾーンは「変化するよりは楽な場所」

ストレングスファインダーがどう役立つのか、の話の前に、ちょこっとだけ「コンフォートゾーン」に関する補足情報を。

「コンフォートゾーン=安心の領域」という名前からは、なんだか「心地よい場所」のようなイメージが湧きますが、本人にとっては必ずしもそうではないことも多いです。例えば「転職したいが中々踏み出せない」というテーマをコーチングで扱うとき、「今の職場の居心地があまり良くないから」が理由だったりします。全然コンフォートじゃなさそうですよね。

では中々一歩を踏み出せないのは何故か?というと、「変化するほうが安全ではない」と感じているからなのかなと。

コンフォートゾーンのひとつ外は「恐れの領域」で、これが最初の関門。転職でいうなら
・同じような給料を稼げるのか
・新しい職場でうまくやっていけるのか
・今の職場よりも良い仕事が見つかるのか
みたいな不安や自身の無さが出てきちゃうんですよね。

なので、人間関係に少し不満があったり多少労働時間が長くても、今の職場にいれば、お給料が安定していて信頼関係のある仕事仲間がいて、少なくとも物事が自分のコントロール化にあると感じられるから、「現状維持」を選んでしまうことが多い。何かと何かを比較して、「こっちが安全」「こっちは不安」と感じているんですよね。

もちろん転職が偉いワケじゃないですし、一つの職場に長く勤められることも立派なことだと私は思ってるのですが、心の底では「本当はやってみたいこと」があるのに、チャレンジしないほうを選ぶのは残念だなあと。

人は誰でも人生のどこかでコンフォートゾーンを越えた経験があって、例えば小学校から中学校に上がる時だったり、初めて社会人になる時だったり、そういう、過去の体験から見えてくる「突破のヒント」みたいなのもあるし、境界線を超えたからこそ見える景色もあって。

因みにですね、人がコンフォートゾーンを出るパターンには
・内的動機によるもの
・外的動機によるもの
の二種類があると言われています。

RPGゲームで例えると非常に分かりやすいのですが、オープニングで主人公が「生まれ育った故郷を離れて広い世界を見たい!俺は旅に出る!!」と物語が始まるのが、内的動機によるもの。反対に「敵が攻めてきて故郷が滅ぼされる」「汚名を着せられて国を追われる」のように、半ば強制的に旅に出ることになるのが、外的動機によるもの。

これ、人生でも両方あるなあと思っていて、自分がコンフォートゾーンを出るときにどちらのパターンが多いか、探求してみるのも面白いかもしれないですね。

ストレングスファインダーをどう活用するのか

さて、ストレングスファインダーは「コンフォートゾーンを越える旅の扉」になると個人的には考えているのですが、特に以下の3つの視点から自分を観察するのに使えるツールだなと思っています。

  1. じぶんの「安心の領域」はどこか/何か
  2. じぶんの「恐れの領域」にあるもの
  3. 「恐れの領域」を超えるのを助けてくれるもの

ひとつ目は自分の「安心の領域」について。「安心の領域」って言い換えると、「いつものパターン」です。パターンを壊したかったら、まずは自分のパターンを知る必要があるんですけど、これって自分の中では自然すぎて、俯瞰して見るのがけっこう難しいのかなと思っていて。
ストレングスファインダーの診断結果は、自分の「無意識の思考・感情・行動のパターン」を表わすものなので、資質を頼りに、自分が「何を当たり前だと思っているか」「どういう状態を安全だと感じているか」を探求していくことが容易になります。

二つ目は「恐れの領域」にあるものの傾向ですね。何に恐れを感じるかは人それぞれ違っていて、失敗したくない、人からどう思われるか気になる、など色々出てくると思います。前に一歩進むのにブレーキをかける要因は、けっこうパターン化しているものがあって、ここもまた資質をヒントに自分の価値感や行動パターンを探っていくことが可能です。

因みにわたしはこの数か月ずっとアメリカのコーチングスクールに行くかどうか迷っていたんですが、「恐れの領域」で起きうることが全部当てはまっていました。。。

・言い訳を探す→「日本のスクール卒業してるし必要ないかも」「今年じゃなくてもいいかも」
・他者の意見に影響される→「必要ないんじゃない?」「お金もったいないよ」で心が揺らぐ
・自信が無い→「英語ついていけるかな」「コンテンツを自分のものにできるかしら」

内省やら最上志向やら共感性やらの声が聞こえそうですが、上位のどの資質が騒いでいるのかを知ることで、自分のブレーキの傾向が見えやすくなります。

三つめの視点は「恐れの領域」を越えるのを助けてくれるもの。全てにおいて「二面性」があるというストレングスファインダーの哲学は、わたしの気に入っている部分なのですけど、自分の中にブレーキがあれば当然アクセルもある。恐れの領域に入った時に、どの資質にドライブをかければ前に進めるのか、過去の体験からヒントを得たり、資質がリマインダーになりやすいように感じます。成長の旅をするうえでの、自分だけの道具が見つかるイメージでしょうか。

もちろん資質が全てを解決するわけではありませんし、「そもそもその壁を本当に越えたいと思っているのか」という本人の思いが、一番大事な気がしています。どんな選択であれ本人が納得して選ぶなら、それが「正解」だとわたしは思っていて、セッションの中でもとても大切にしているところです。コーチングで転職をテーマに扱う場合も、一周回って「今の職場でコンフォートゾーンを越えて成長したい」という道に、最終的に辿りつくこともありますから。

どちらにしても、コンフォートゾーンを越える最初の関門、「恐れの領域」で一番大切なことは、しっかり「自分の内側を観察」して、前に進むのか後ろに下がるのか「選択する」ことかなと。

ちょっと例え話をすると、テニスのダブルスで前衛でも後衛でもない真ん中あたりのエリアを「デッドゾーン」と呼ぶんですが、攻めるのか守るのか、どちらも選んでいない状態って実は一番危ないんです。前に出れば攻撃してポイントを決める好機が生まれるし、後ろに下がればボールを返して次に繋げることが出来るけれど、真ん中は一番中途半端な位置でどちらも出来ない。たいてい、相手にポイント取られちゃいます。

「恐れの領域」にいるときってこのデッドゾーンにいるのと似ていて、「転職する!」とも「この会社に残る!」とも決めていない状態で、不安や自身の無さがつきまとうし、どうするのか「選択」しない限り、不安とずっと一緒にい続けることになってしまう。

ストレングスファインダーも上手く活用しながら、自分なりの「選択」をして、次の「学びの領域」に早くいけるといいですよね。

コンフォートゾーンを広げると何が起こる?

「恐れの領域」の外側には、「学びの領域」があるわけですが、ここで得られる価値のひとつは「自分のコンフォートゾーンが広がる」ことではないでしょうか。

前述したアメリカのコーチングスクール、色んな方に勇気をもらって「よしチャレンジしてみよう!」と自分の中で決めたんですよね。で、いざ登録しようと思ったら、今度は中々あちらの事務局とのコミュニケーションが上手くいかず、、、やっとこさ学生用のキャンパスサイトにログインできるようになった頃に不思議なことが。
日本でちょっと苦手だなあと思ってた人とのコミュニケーションが、苦じゃなくなっている自分がいたんです。なんでだろう?と考えてみたら、「少なくともこっちは日本語で話せる!」に行きつきました(笑)。

「恐れの領域」は超える前には未知の場所であって、不安を感じたり行動にブレーキがかかったりしますが、一旦超えてしまうとそれはやがて「安心の領域」へと変わっていきます。それに伴って、自分に自信があると感じられる領域も広がっていく。

これまでのパターンを壊して成長する、ということは、新たなパターンを手に入れること、引き出しが増えることでもあるので、選択肢や可能性も拡がっていきますね。生まれ故郷の村から、隣の町、隣の国へと、自由に旅できる場所が地図に増えていくように、じぶんの世界もどんどん広がっていく。



どうか忘れないでください。もしあなたが今不安を感じているのだとしたら、それはチャンスです。少なくともあなたの心は今、コンフォートゾーンを出ようとしている。

素敵な、成長の旅を。

▼コーチと一緒にもっと早く、もっと遠くへ。

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