Points of You®と言えば、写真カードのツールが思い浮かぶ人がほとんどだと思いますが、本当の商品はそのコンセプト。英語では『5DNAs』と呼ばれる5つの価値が、ワークショップでも1対1のセッションでも、Points of You®の活動全ての中心に、まるで血液のように流れています。
「自己洞察(Internal Research)」はそんな5つの価値のうちのひとつ。英語版Points of You®公式サイトのストーリーを見てみると、こんな言葉が書かれています。
それは朝起きて、何よりもまず、「わたし」に出会うことです。ちょっと立ち止まって、自分の目を見て、こう尋ねるのです:元気?どう感じてる?~(中略)~
真実を探すことです。理解できないことは必ずしも間違っているのではなく、ただ私たちの視野の外側にあるだけなのかもしれないと理解することです。視野を広げ、新しい視点を見つけ、近づいたり遠ざかったり、背伸びをしてみたり、つま先立ちをしたり、振り向いたりしてみるのです。
Points of You® Values ”Internal Research”
オンライン化が進み、日常の中に情報が溢れかえる今の時代。私たちは自分が何を感じているか、本当はどうしたいのかを見つめる時間よりも、他者がどうしたとか、どう考えているとかを見ている時間のほうが長いのかもしれません。
わたしがコーチングを始めたころ、自分のコーチから聞かれた質問で印象に残っているのが
「それは誰が思ったの?」
「それは誰が感じてるの?」
だったんですね。
明確な「主語」が無くても話せてしまう、日本語という言語の特徴だなあと後から思ったのですが、「わたし」が感じたことを「わたしたち」だと思い込んでいたり、他人のことを一生懸命話していることがあったんです。自分ではまったく気づかずに。
Points of You®では何よりもまず、「わたし」を観察することを大切にしています。何となくいつものパターンで思考したり行動する代わりに、ちょっと立ち止まって、自分の内側をゆっくりじっくり探求しにいくのです。
「今わたしはどう感じているのか?」
「なぜわたしはモヤモヤしているのか?」
どこまでダイブしてみるのか、何にダイブするのかは、全てワークショップの参加者に委ねられています。良い、悪い、が無い世界ですから、深く潜るのが良いというわけでもありません。
一方で、深く潜っていくと、自分でも気づいていなかった「ドロドロした思い」を見つけて、思わず目を背けたくなる時もあります。でもその存在を認めて、長いあいだ言葉に出来なかった「自分の本当の願い」を口にするとき、たくさんの可能性が同時に生まれるような気がするのです。
「自己洞察」とコーチのあり方の関係性
Points of You®は創始者の二人がコーチであったり、そもそもの始まりが「コーチングをもっと気軽に」だったこともあり、その5つの価値はコーチとしてのあり方に通ずるものがあります。ICF(国際コーチング連盟)のコア・コンピテンシーで表現されている「ダンスをするように」なんて言葉も、たくさん登場するんですよ。
クライアントが自分自身に向き合えるように、様々な場所にある視点を発見できるように、相手の「鏡」となり、質問を投げかけ、感情を尋ね、クライアントの世界を一緒に探求していく。そのためにはコーチ自身が、完全に「今ここ」に存在していることが大切です。感覚を研ぎ澄まし、全ての注意をクライアントに向けて、その姿を明確に映し出せるように。
「自己洞察」は別の言葉では「内省」、英語で言うと「Reflection(リフレクション)」。コーチ自身が自分の内側の世界をどこまで旅したのか、旅し続けているのか。それがそのまま、クライアントの旅をどこまでお供できるかに反映されていくのかなと思っています。
クライアントが沈黙すると、不安になる自分。クライアントが言ったことに、自分の視点を持ち込みたくなる自分。その瞬間、自分の内側で何が起こっているのかを、丁寧に観察していきます。
Points of You®ではよくこんな質問をしたります。
ーWhy am I here?
わたしは何故ここにいるのか?
この問いは、自分の内側に潜るための扉のひとつ。
決して終わることのない、一生続いていく学びと発見の旅。
「忙しくて時間が無い」と感じている時にこそ、少し立ち止まって自分の内側を観察する時間を大切にしたいですね。他の誰のものでもない「わたしの人生」を生きていくために。
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