【12/21(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「奉仕(Service)」

コーチングとコンサルティングの3つの違い

コンサルティングは「超高級キノコ」を、コーチングは「幻のキノコ」を探しに行く

コンサルティングとコーチングの違いを説明するのに、ちょっと例え話をしてみましょう。

コンサルタントはある森の中で採れる、1㎏100万円する超高級キノコ採りの名人です。あなたはキノコを手に入れるため、60万円を払って同行を依頼します。コンサルタントは森のどこに何があるか熟知していて、キノコが採れる場所へと続く秘密の道を知っています。あなたはただコンサルタントの後をついて行き、言われた通りにするだけで、超高級キノコを手に入れることが出来るのです。

一方でコーチがあなたと一緒に探すのは、誰も見たことがない幻のキノコです。探検する森の中にはこれまでに誰も入ったことがなく、未開の地。真っ暗な森はちょっぴり怖いけれど、二人ならきっと大丈夫。あなたは隣にいるコーチが光で照らしてくれる場所に目を凝らしながら、一緒に旅を続けます。ここがどんな森なのか、少しずつ見えてきたところでふと振り返ると、あなたはそこに幻のキノコを見つけるのです。

あくまでもメタファー(比喩)なので、完全にこの通りではないかもしれませんが、イメージとしてはこんな感じ。コンサルティングにおける森=コンサルタントの専門分野であり、営業やマーケティング・起業などが代表的ですね。超高級キノコは成果であり、具体的な年商や受注数など、目に見える成果を表しています。

コーチングにおける森=クライアントの価値感・人間関係・人生であり、幻のキノコはクライアントもコーチもまだ知らない宝物です。それは時に自分の内側の奥深くにある思いであったり、経験からの学びや成長であったり、世界への新しい視点だったりするでしょう。

コンサルティングではどちらかというと「コンサルタントが先導しクライアントはそれに従う」というスタイルになりますが、コーチングでは「クライアントにも幻のキノコを見つけようとする気持ちと行動」が必要です。

コンサルティングとコーチング、どちらが良いということではなく、それぞれに得意な分野が違っているので、自分に合ったサービスを選びましょう。

ここからはもう少し具体的に両者の違いを見ていきます。

コンサルティングとコーチングの違い①:誰が答えを持っているか

一般的にコンサルティングは、専門知識を使って現状を客観的に分析、問題の原因を特定し、それを解決するための手段を提案するものです。
その特性上、目の前の問題に対する解決策はコンサルタントの中にあり、クライアントはその提案に従い行動します。目的を達成するためにどの道を行くのか、その答えはコンサルタントが握っています。

一方でコーチングで扱う分野は、人間関係や人生そのものなど正解が存在してない領域であることが多く、「答えはクライアントの中」にあるというのがその基本です。どこへ向かうのか、どの道を選ぶのか、どんな風にやるのか、その選択は全てクライアントに委ねられています

人が変化し、これまでと違う行動を起こしていくためには、「納得感」が重要です。自分の中で納得して出した答えに対して、人は3倍コミット出来るとも言われます。コーチングではクライアントが目の前の課題に対するアプローチを、自分自身で導き出せるようサポートします。

コンサルティングとコーチングの違い②:フォーカスするポイント

コンサルティングではクライアントの問題を解決し、何よりも成果を出すことにフォーカスします。例えば組織改革なら「なんとなく良くなった」ではダメで、統計調査でスコアを上げるなど、明確な数字で目に見える成果を出すことに徹底的にコミットします。
知り合いのコンサルに聞いた話なのですが、成果が出るまでが早いというメリットがある一方で、個々のスキルを伸ばすことが主要な目的ではないので「コンサルタントがいなくなると同時に成果も出なくなる」といった二面性もあるのだとか。

一方でコーチングは課題に対する成果そのものよりも、クライアント個人の成長にフォーカスします。主体的に物事を選択する、行動を起こす、自分軸を強くするなど、人としての成長が主要な目的であり、コーチングの契約期間が終了した後にもその効果が続きやすいのが特徴のひとつです。

小さな変化が起き始めたり、新しい習慣が身につくのに最低でも3か月程度かかると言われており、単発のセッションで効果が生まれるものではありませんし、スピード感という観点からいくと、コンサルティングに比べて少しゆっくりに見えるかもしれません。

コーチとの二人三脚状態の方が何かとメリットが多いため、コーチング発祥の地アメリカでは「ライフコーチ」という形で常にコーチをつけている人も多いです。日本でも少しずつ浸透し始めていますね。

コンサルティングとコーチングの違い③:アドバイスするかどうか

コンサルタントはクライアントが知りえない専門的な観点からの意見を提供し、その問題を解決するためアドバイスを行うのが一般的です。

マーケティングや営業の分野など、コンサルタント独自のノウハウを持っていることも多く、自分が時間とお金を投資して培ってきた専門知識を、惜しみなく使います。成果が生まれるとクライアントにとって大きなメリットが生まれるため、コンサル料は企業向けでも個人向けでも、比較的高額になることが多いようです。

一方でコンサルティングと違い、人生や人間関係など正解のない分野を扱っているコーチングでは、アドバイスは行いません。コーチングの目的の一つは、クライアントがインスパイアされ主体的に行動を起こすことであり、アドバイスはその対極に位置しています。

人は自分の外側に正解を求める時、クリエイティブな状態からもっとも遠ざかります。コーチングの基本は「答えはクライアントの中にある」であり、目の前の課題に対してどうしたいのかは、クライアントだけが知っています。コーチはアドバイスしないというよりも、そもそも正解が無いのでアドバイスしようがない、という解釈の方がしっくりくるかもしれません。

ストレングスファインダー®とコンサルティング

ストレングスファインダー®は「Unlock your potential(才能を解放せよ)」というキャッチコピーが示すとおり、個人の成長や才能の開発に軸をおいています。提供元ギャラップ社の専門トレーニングを受けているストレングスコーチは、資質に関する専門知識などをお伝えすることがあるため、コンサルティングのような側面もありますが、基本的にはコーチングがベースです。

どちらかというとコーチがクライアントをより効果的にサポートするために、ストレングスファインダー®というツールを使っているという解釈の方が、しっくりくるかもしれません。

ですので、診断結果を元に「こうすれば成功できる」とアドバイスするものではなく、才能の領域をある程度特定し、コーチングの対話を通して、クライアント自身が成長していくためのツールです。

専門のトレーニングを受けている人の資格名がストレングスコンサルタントではないことからも、ストレングスファインダー®の本質はアドバイスや正解を教えることではないことが分かります。

起業する時必要なのはコンサルタント?それともコーチ?

「起業したいのですがコンサルタントをつけたほうがいいのか、コーチをつけたほうがいいのか迷っています」という相談をいただくことがあります。コンサルティングとコーチングは、時々提供される分野がかぶっていることがあるんですね。

どちらが正解、ということはありませんが、自分で色々調べたり試行錯誤するのが苦手な方は、コンサルタントのほうが成果が出るかもしれません。

起業コンサルのかたは、自分が上手くいったやり方をサービスとして提供していることが多いようです。ストレングスファインダー®の分析が示す通り、「万人に通用する成功法則」はありませんので、そのコンサルと自分が似たようなタイプだった場合は上手くいく可能性が上がりますが、タイプが違う場合は自分が得意ではない方法で頑張ることになり、中々成果が出ない可能性もあります。

コンサル費用は高額になることが多いので、お申込みの前にしっかりと相性を見極めることが大切です。コンサルタントの中にはクライアントに合わせてカスタマイズをしてくれる方もいるので、色々調べてみてくださいね。

因みに私はコーチとして起業する際にはコンサルをつけていません。今はネットである程度起業に必要な情報を手に入れられるので、自分で色々やってみることが苦手でない方は、コーチをつけて行動のスピードをあげるのも一つのやり方です。
自分のビジネスの軸もはっきりしますし、発想力や決断力も身につくので、後々役に立ちます。フリーランスになるって、本当に決断の連続なので。

さて、今のあなたが必要としているサービスはどちらだったでしょうか?
コンサルティングで超高級キノコを手に入れる?
それともコーチングで幻のキノコを?

わたしは幻のキノコを探す旅に出たい
そんなあなたは、是非森の入り口でお会いしましょう!

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