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自己基盤と3つのメタファー(比喩)

コーチングに関わっていると、色んな場所で耳にする「自己基盤」という言葉。コーチにとってもクライアントにとっても大事な要素、なのですが、字面は知っているけれど、中々イメージを掴みにくい方もいるかもしれません。

この記事では、メタファー(比喩)を使って「自己基盤」の捉え方について説明しています。ストレングスファインダーとの関連性についても、最後に少しだけ触れているので参考にしてくださいね。

自己基盤は「建物の土台」

自己基盤は英語では「Personal Foundation」。直訳すると「個人の基礎」で、自分や自分の人生を形作る基礎部分とも言えます。このFoundation(基礎)という単語は、建築の世界で日常的に使われる表現で、建物の土台、特に地面よりも下にある基礎部分のことを指します。

2022年1月現在世界で一番高い建物、ドバイの「ブルジュ・ハリファ」は828mの高さなのですが、基礎部分はなんと50m以上の深さがあるんだとか。地盤が強くないところにビルを建てる場合はより強い基礎が必要になるので、時には80m以上の深さに杭を打つこともあるそうです。

土台の部分がしっかりしていないと、どんなに高く素晴らしい建物を建てたとしても、斜めにゆがんだり倒れてしまいます。これは私たち人間も同じ。表面的な行動がどんなに素晴らしく見えていても、どこかで無理が出たり、そこに不安定さが残ります。

高い建物、大きな建物ほど、より頑丈な基礎を必要とするように、大きなチャレンジをする時や、たくさんの人を巻き込んで何かを成し遂げていく時には、自己基盤もまたより強くあることが求められるように思います。

同時に建物にメンテナンスが必要なのと同じで、私たちの自己基盤もまた、定期的かつ継続的にメンテナンスやアップデートが必要です。強くなってきたと感じていたはずの自己基盤の揺らぎを感じるときは、もしかするとあなたが次の成長のステージへと踏み出そうとしている瞬間なのかもしれません。

自己基盤は「植物の根っこ」

とはいえ中には、「わたしは大きな建物を建てる気はない(特に何かにチャレンジしたいわけではない)」という人もいるかもしれません。別の視点を得るために、他のメタファー(比喩)で考えてみましょう。

自己基盤はよく、木や草花の根っこにも例えられます。街を歩いていると時々、「どうやって芽が出たの?」とビックリしてしまうような、アスファルトの隙間や壁の割れ目から顔をのぞかせている野花に出会います。
水分や栄養分もふんだんにあるワケではないでしょうから、そんな花達は深くまで根をはっていて簡単には引き抜けません。大地としっかり繋がっているからこそ、雨が叩きつけても強い風が吹いても、揺れることこそあれ、しゃんとそこに立っていられる。

人生にもまた雨や風の時期があります。どんなに備えていても、予期せぬことは起こるもの。そんなときに、しっかりとした自己基盤があれば、心が揺れることはあっても、倒れてしまうことは少ないでしょう。この根っこの例えは、スタッフの育成や子育てなど、人を育てる際にも覚えておくといいかもしれません。

植物は根から水と栄養のほとんどを吸収しています。水をやりすぎるといつでも近くに水と栄養があり、弱い根っこになったり、根腐れしてしまいます。少し足りないぐらいの量だと、土の中を遠くまで水を探しに行くので、強い根が育っていくのです。人の育成に話を戻すと、「相手のため」と思ってやっていることが、実は相手の自己基盤を育てることに繋がっていない可能性もあるんですね。

コーチングを初めて受けられる方からは時々、「想像していたのと違った。コーチはもっと手取り足取り何かをしてくれるのかと思っていた、笑」という感想を頂くことがあります。おそらく対人支援の職業の中で、もっとも「相手の主体性」を重視しているのがコーチングなのではないか、と個人的には思っていて。それというのもクライアントがこの先の人生をより豊かに、自由に生きていけるように、どんな関わり方をするのがベストか、という問いが常に頭の中にあるからなのかなと。

ほんとは、水をあげたい、栄養をあげたい、って思う瞬間はたくさんあるんですよ。ただそれをしてしまうと、クライアントが本来もっている生きる力、自ら切り開いていく力を、開発していくことには繋がらない。なのでぐっと堪えて、クライアント自身が自分で水を探しに行くのを、そっと見守る。「この人にはその力が十分に備わっている」と信じて。

自己基盤を整える=「クローゼットの整理」

「では自己基盤を整えるには実際どうしたらいいの?」という疑問が浮かんでくると思うのですが、これはもう本当にクローゼットの断捨離に似ているなあと思うんですね。

一般的にクローゼットや押し入れの中って、洋服以外にも「いつか使うかも」と思って取ってある紙袋だったり、年に一回も使わないバッグだったり、色々なものがつまっています。それらを一度全部外に出して、こんまりさん流でいう「ときめくかどうか」で、整理していくようなイメージです。

つまり、人生のクローゼットに入っている全てを洗い出して、自分が本当に残しておきたいもの、なんとなく取っておいたけどもう必要の無いもの、洗濯が必要なもの、などなど整理していくわけです。断捨離をやったことがある人なら一度は経験したことがあると思うのですが、やってみると自分でも「どうしてこんなに長い間持っていたんだろう」と不思議になるものが出てきたりします。それらは意識には上がっていないとしても、クローゼットと同じで人生の一部分のスペースを占めていて、もしかするとそれゆえに新しいものが入れられないのかもしれません。

つい繰り返してしまう悪い習慣であったり、切るに切れない人間関係であったり、頭のどこかで気になっているのに放置しているアレやコレ。自己基盤を整えていくプロセスでは、とにかく「自分の面倒を見る」ことに集中します。そうするといい意味で「自分本位」になることが出来て、周りの人がどう思うかとか、そういった他者の評価が気にならなくなっていきます。

SNSで世界が繋がり、他者の日常が目に入りやすい現代だからこそ、自分のケアを怠らない大切さは以前にも増しているかもしれませんね。

自己基盤とストレングスファインダー

自己基盤を強くしていくには、特別なプログラムに参加したり、継続でコーチングを受けたり、または自分自身で取り組んでみるなど、色々な方法があると思います。どの場合にも、そのプロセスは、思っている以上にゆっくりで時間がかかるということを忘れてはいけません。植物が少しずつ根っこをはっていくように、木が年輪を重ねていくように、その変化は「気づいたら変わっていた」というような感覚の方が、近いような気がします。

ストレングスファインダーは「強みから始めて、弱みに対処し、あるがままの自分を受け入れる」という哲学、そして「パターン認識がしやすい」という二つの点から、自己基盤の強化にとても向いています。もちろん診断を受けたから強くなる、というわけではなく、コーチングをセットにして長期的に活用することで、効果的に成長していけると感じます。

「パターン認識」はクローゼットでいうなら、あまりに前から置いてあるので、その存在すら自分では忘れているようなものに気づくこと。例えば私の場合、最上志向からくる「理想の自分」と「現実の自分」のギャップに苦しむ、ということを無意識に繰り返していたのですが、ここに気づくことで手放すことも可能になりました。(気づいたらクローゼットにまた戻しちゃってる時もあるんですけど……)

自己基盤を整え強くしていくそのプロセスは、「色んな自分」に出会い続ける旅でもあります。時々見たくない自分もいるし受け入れたくない自分もいるけれど「そんな自分も確かに存在している」と認めるところから、旅が始まっていく。

「誰かと一緒だと心強いな」そう思われる方は、是非旅のお供にコーチや仲間を探してみてください。「自分だけじゃやないんだ」、そう思えることが、一歩前に進む力になるだろうと思います。

▼自己基盤を強くしていく旅をコーチと一緒に。

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