【9/28(土)】Re:Book~ひとつの物語から始まる対話の空間~「9月:前例(Pattern)」

ストレングスファインダーの資質は「遺伝」するのか?

手を繋ぐ親子

親子のストレングスファインダーの資質の関係性

「ストレングスファインダーの資質は遺伝するのですか?」という問いへの答えですが、まず結論から述べておきます。提供元であるGallupは世界的にも有名な分析会社なのですが、資質が遺伝することを証明する研究結果は存在していません。つまり「資質は遺伝しない」可能性が高いです。

一方で親子で資質を出している場合に、両者の上位資質が似ているケースは実際にあります。例えば私と父はTop10のうちポジティブ、成長促進、共感性、着想、コミュニケーション、包含と6つの資質が同じです。

才能のルーツを辿る」という記事の中でも書いたのですが、自分の才能が形成されたきっかけを辿ると、親の思考や行動のパターンにけっこう影響を受けているなあと感じます。わたしの共感性が育まれたのは、父が幼い頃から感情込みで話を聞いてくれていた経験からきているでしょうし、ポジティブが育まれたのも、父が基本前向きな思考を持っている人だったことに起因していると思います。

そういう意味では、資質が遺伝することは無くても、自分の周りの環境に影響を受けるという側面はあるのかもしれません。

資質は「環境」だけではなく、「本人の解釈」で変わる

さて「才能の形成が環境に影響を受ける」というお話をすると、稀に子育てに熱心なお母さんから「子供が学習欲や収集心を持てるにはどうしたらいいですか?」と質問されることがあります。

「環境」だけで才能の種類に影響できるなら「自宅に図書室を創りましょう」なんて話になるかと思うのですが、実際はそう簡単には行きません。なぜかというと、本人がその「環境」をどのように「解釈」したかによって、育まれる才能が変わるから。

私は父の前向きで時にアバウトな思考を「このスタイルは人生楽そうだし楽しそう」と解釈したので、自分も同じようにポジティブが上位に上がりました。ですが二歳上の兄は「このスタイルは何かと失敗しそうで危なそう」と解釈したので、よく対比資質に上がる慎重さが上位に上がりました。

というか、実は兄は父とTop10が一つも重なっていません。つまり同じ環境に置かれたとしても、それをどのように受け取るかは本人次第ということですね。

最も大切なことは、「本人のスタイル」を尊重すること

親子関係で、相手が自分と全く異なる思考や行動のスタイルを持っていると、私たちはどうしてもモヤモヤを感じやすくなります。

普通の友人のひとりだったら気にならないことでも、関係性が近いからこそ、色々と「自分と同じように考えたり動いたり出来ないこと」が気になってしまうんですよね。

そんなときは、「目の前の相手は自分とは別の生き物である」ということを改めて心に刻むことが大切かなと思います。魚が生きるのに水を必要としていたり、鳥が風にのって飛ぶことを心地よく感じるように、一人一人ニーズも、価値感も、違っているのだということを。

その人が本来持っている才能が一番輝くのは、その人がその人らしくある時です。他者のスタイルも、自分のスタイルも、両方尊重できる自分でいたいですね。

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「自分らしさ」とは何か ストレングスファインダーの資質の説明が自分にあてはまらないときに考えられること